小布施

稀代の浮世絵師・葛飾北斎の肉筆画に触れる、小布施町の「北斎館」

2023年01月06日 更新

スポット
  • アート・カルチャー

北斎館の外観

この記事を書いた人

エディター・ライター
石井妙子

長野市生まれ。大阪、東京を経て長野市にUターン。2022年に上田市の平屋に引っ越して、上田の街のおもしろさを発掘中。


浮世絵と聞くと脳裏に浮かぶ「波の絵」こと「神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)」や、「赤富士」こと「凱風快晴(がいふうかいせい)」。その作者こそ、世界中で人気を博す江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎だ。

彼が晩年を小布施町で過ごし、多くの傑作を遺したことをご存知だろうか。肉筆画を中心に、多数の北斎作品に出合える専門美術館「北斎館」を訪ねてみよう。

祭屋台展示室東町祭屋台

展示のなかでも注目は、「東町祭屋台」と「上町祭屋台」の天井絵。傑作として名高く、ともに長野県宝に指定されている。

写真の「東町祭屋台」は、小布施に現存する祭屋台のうち最古のもの。1844年、85歳だった北斎は、この屋台に約半年をかけて天井絵「龍図」「鳳凰図」を描いた。

紅の地の龍図、暗い藍を基調とした鳳凰図の対照的な明暗が美しく、舞台の装飾効果を高めている。妻飾りや欄間の装飾も見どころだ。

肉筆画展示室
肉筆画展示室には、富士山の絵に力を注いだ北斎の絶筆とも伝えられる作品「富士越龍(ふじこしのりゅう)」や、モチーフに独自の視点を感じる「椿と鮭の切り身」、二幅の掛け軸が対となったダイナミックな作品「菊」などが展示されている。

83歳の時、初めて小布施を訪れた北斎。そこで生まれた作品群からは、年を重ねてなお、描くことに対して情熱を燃やし続けた北斎の魂が伝わってくる。

ミュージアムショップ
館内のミュージアムショップでは、作品をモチーフにしたTシャツや手ぬぐい、エコバッグをはじめ、自宅で北斎のアートを楽しめる「インテリアアート」も販売している。ここでしか手に入らない、とっておきの小布施土産を選んでみよう。

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■北斎館
【住所】
長野県上高井郡小布施町小布施485

【営業時間】
9時~17時(入館受付は閉館30分前まで)
※1月1日は10時~15時

【入館料(企画展)】
一般 1,000円、高校生 500円、小中学生 300円、小学生未満 無料
※特別展の際は上記料金より変更あり

【定休日】
12月31日

【駐車場】
有料(北斎館正面駐車場20台、東町駐車場50台)

【問い合わせ先】
026-247-5206

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