
長野県最北端の栄村のなかでも新潟県境付近に位置する道の駅「信越さかえ」。千曲川沿いを走る国道117号線にあり、道の駅制度が発足した1993年に第1次分として登録された県内6つの道の駅の一つだ。

古民家風の建物、栄村物産館「またたび」が目印。館内には、郷土食である米粉のおやき「あんぼ」や、栃の実せんべいや地酒、村産のコシヒカリ、村の米と大豆で造った味噌、漬物、胃腸に良い生薬とされるキハダなど、栄村の伝統を感じられる地場産品がずらりと並ぶ。

村自慢のトマトジュースは、栄村のお土産としても人気No.1。夏に手摘みしたトマトを使った濃厚な味わいはリピーターも多い。製造は収穫後の年1回で流通量が少ないため、箱買いする人も。

物産館内の食事処では麺類からご飯ものまで提供しており、地元利用も多数。ここならではの味わいで見逃せないのが手打ち蕎麦だ。
飯山市の「富倉そば」や北志賀の「須賀川そば」に見られるように、北信濃特有のオヤマボクチ(ヤマゴボウの葉)をつなぎに使っているだけでなく、なんと新潟県魚沼地方の「へぎそば」のように、海藻の布海苔も使っている。

つまり、長野と新潟の蕎麦のハイブリッド! オヤマボクチの歯ごたえと布海苔のツルツル感が融合した、やや平たい蕎麦は、まさに県境だからこそ楽しめる味わい。独特の喉越しをぜひ体感してほしい。

さらに注目したいのが、物産館横の駐車場の一角で、春から秋の土・日曜と祝日に登場する特設店舗。
きのこ汁や根曲がり竹のタケノコ汁、山菜や野菜の天ぷら、新米など、地元の旬の食材を使ったボリュームたっぷりの料理が手頃な価格で味わえる。行列ができることも少なくなく、関東圏からのリピーターも多いのだとか。

同じく、春から秋のグリーンシーズン限定で販売され、濃厚な味わいで人気を博しているのがソフトクリームだ。
かつては村内の酪農家による牛乳を利用していたが、2011年に栄村を襲った長野県北部地震での被災により移住してしまったことから、現在は隣接する新潟県津南町産の牛乳を使って製造を続けている。

物産館横の直売所「かたくり」では、春は山菜や雪下ニンジンの他、アスパラガスや行者ニンニク、花わさびなども人気。秋はきのこ類も充実し、旬の山の幸を買い求める人でにぎわう。

1945年に7m85cmの積雪を記録した全国有数の豪雪地帯である栄村。紅葉や温泉などの観光名所としても知られる日本屈指の秘境・秋山郷など、見どころが多く点在している。
日本百名山の苗場山や鳥甲山、佐武流山など、愛好家に人気の山への登山の拠点としても絶好の立地だ。栄村へおでかけの際はぜひ足を運んでみよう。
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