
日本百名山のひとつである鹿島槍ヶ岳や爺ヶ岳の雪解け水が流れる鹿島川のほとりに位置する大町温泉郷。1964年、立山・黒部アルペンルートの開通に伴い、秘湯として知られる市内の葛温泉からの引湯で誕生した。
人気観光地である黒部ダムや、登山、スキー場利用の拠点としても好立地。シラカバやブナ林に囲まれた豊かな自然も魅力だ。

温泉郷で唯一の日帰り温泉施設が、1980年創業の「湯けむり屋敷 薬師の湯」。新館の「アルプス自然浴の館」「本陣・くつろぎの館」と、長い渡り廊下でつながった旧館の「体験風呂の館」の3つに分かれた広い館内では、18もの風呂を堪能できる。
源泉は62.8℃の単純温泉(弱アルカリ性低張性中性高温泉)で、神経痛や筋肉痛、関節痛、打ち身、スポーツ後の疲労回復などに効果的。中高年の健康増進などにも有効とされる。

「アルプス自然浴の館」は四季折々の山々を望む2つの露天風呂や大浴場、サウナなどが楽しめ、開放感あふれる明るい雰囲気。多くの利用客でにぎわう。

「本陣・くつろぎの館」の90畳の和室大広間には、フリーWi-Fiやキッズスペースも。幅広い世代がゆっくり気ままに休憩できる。

食事処「めん処 和味(なごみ)」では、ラーメンや蕎麦などの麺類のほか、ご当地グルメ「黒部ダムカレー」やボリューム満点の「ジャンボタレカツ丼」なども提供。

温泉に関する資料などが展示されている「アルプス温泉博物館」が併設されているのも、この施設ならでは。大町温泉郷の歴史と温泉が湧き出る仕組みなどを知り、温泉の理解を深めれば、一層、湯浴みが楽しくなることだろう。
2階の貸切部屋はゆっくり過ごしたい家族連れやグループなどにおすすめだ。

「体験風呂の館」で楽しめるのは、本来の単純泉の他、硫黄泉、重曹泉、食塩泉の4種類の温泉。趣のあるタイル張りの浴槽が広がり、岩風呂もあるので、昔ながらの落ちついた雰囲気も味わいながらくつろぎたい。

21時までと遅くまで営業しているので、大町市の観光やアウトドア、レジャーの帰りの立ち寄り湯として、疲れを癒やすにはもってこいの温泉地だ。
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